神様は私たちに素晴らしい才能を与えてくれました。
今までに潜在能力という言葉を聞いたことがあると思います。
武道に限らず才能というものは新しく獲得するというものではなくて、
すでに諸君の中に開拓されているものだと考えられているのです。
莫大な量の情報が遺伝子と呼ばれるテープという形で身体の細胞ひとつひとつに
刻み込まれて静かに眠っているのです。
人類の夢と知恵は、先祖代々受け継がれて最後は両親から諸君に
引き継がれるのです。皆さんが稽古で流した汗は眠っている才能を引き出し、
その才能に磨きをかけていくのです。
眠った状態にある潜在能力を目覚めさ花を咲かせるには、生まれた時からの、
その人の生き方にかかっているとも言えるのです。
せっかくの才能も使わなければ衰えてしまいます。
縁あって両親から受け継いだ素晴らしい才能も日の目を見ることなく、
花を咲かせることもなく、眠ったまま一生を終えるのはあまりにももったいない話です。
そして、もう一つ大事なことは良い環境に自分を置くことです。
良き指導者との出会い、良き友人との出会いは皆さんの持っている才能を
目覚めさせるのに、そして、気づかせてくれるのに欠かすことの出来ない
大事な母体となります。
空手にかかわらず稽古というものは同じ動作を幾度も幾度も繰り返します。
気合に満ちた状態での基本の所作を刻み込む作業は、自分の中に
眠っている何ものかを捜し求める一つの旅の様なものかもしれません。
自分の夢を鮮明にイメージして本当の自分を再発見できるキッカケになってくれたなら
主催者として何にもまして幸せな事である。
|